鳥越の竹細工
県北地方の竹細工の有名なのは、一戸町の鳥越である。ここには次のような伝説がある。それによると、このむらの鳥越観音を開いた慈覚大師が、大同二年に諸国行脚の途中に、鳥越山に住む大白蛇退治して、里人の難儀を救ったとき、その白蛇の輝く鱗から思いついて、竹の編み方を工夫し、それを里人に伝授したといわれている。
この鳥越のほかに近在には、尻子内、夏間木、似鳥、下斗米などの村むらも竹細工をやっている。この地方一帯にこのような竹細工の村が多いことは、この地方特有のスズタケが山に自生しているからである。藩政時代にも南部特産の竹細工として、この地方の竹細工が知られていた。明治になってから、改良を加えて販路も関東から北海道に及ぶようになり、昭和になってからは、豊富な高地の根曲竹を利用して、小物ばかりでなく家具まで製作するようになり、その販路も年と共に増加し、国内はもちろんのこと、現在では国外からの注文もあって、その求めに応じかねている、という状況にある。
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