漆雑感 11
岩手県を代表する漆器に浄法寺塗と秀衡塗があります。秀衡塗は菱形の金箔と模様が特徴的ですよね。平泉文化を花開かせた藤原秀衡の名が付いている由緒ある漆器です。
ただ、秀衡塗のルーツとされている「秀衡椀」という呼称は、なぜ「秀衡椀」の名がつけられたのかは分かっていないのです。浄法寺塗は瀬戸内寂聴尼で知られる天台寺がルーツであることが分かっていますが、秀衡椀は少し謎めいています。
そして秀衡塗という呼び方は、明治以降に岩手県の生産品を作ろうという機運が高まり当時の盛岡市長を中心として名付けたとされています。
中尊寺と天台寺の歴史的関係を考えれば、同じような文様の古い漆器が存在していたことは、歴史的にも何らかの繋がりがあったことを暗示していると思います。
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