漆雑感 13
古い秀衡椀は岩手県南地方の旧家やお寺などで所蔵されているものが多く、各地の博物館などで見ることができます。中尊寺にも桃山期の秀衡椀が所蔵されています。
旧衣川村増沢地区は、もともと漆器の産地として県内でも有数の産地で、民藝運動の創始者・柳宗悦が「塗りが正直で手堅い」と絶賛したこともあり昭和初期はとても盛んな産地でした。現在ではここで秀衡椀が造られていたという説も有りますが、確証はありません。
その増沢地区も、ダムの建設によって移住を余儀なくされました。漆器を作っていた人たちも様々な地域に分散してしまい、増沢の漆器資料はほとんど残りません。
浄法寺と秀衡の謎は深まるばかりです。
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